「まろやかWEB拍手」を現代版に再生
「まろやかWEB拍手 for WordPress」という、まろやかPHPのtisaさんが作ったプラグインですが、開発元のサイトが閉鎖されていたことがきっかけで、掘り出してきた古いバージョンのプラグインファイルを改修して、現行のWordPressでも動くようにしたのが8月15日のこと。
そういえば、リニューアル前のサイトに、まだ動作していた時代の「旧・まろやかWEB拍手プラグイン」を設置していた時、セキュリティホールがあったせいか、猛烈な攻撃にあった経験があります。それをきっかけにサイトからは完全に削除してしまっていました。
そのため、セキュリティ面はしっかり対策を施し、不具合の修正をおこなって、まろやかWEB拍手は現代版に再生しました。
現在もバージョン2.1.2を公開していますが、それ以降も数多くの改良を重ね、実は3.0.0版まで完成しました。
公式プラグインにできないの?
ここまできたら、いっそのこと、WordPressの公式プラグインとして申請できないものか?とAIに相談を持ちかけたところ、調べてくれました。
そこで初めて知ったのが、WordPressの公式プラグインとして登録するには、プラグインに含まれるコードや画像などについて、ライセンスや権利関係をきちんと説明できなければならないということでした。
WordPressのプラグインはGPL互換のライセンスで公開する必要があります。
ところが、私が改修してきた「まろやかWEB拍手」は、もともとtisaさんが作った古いプラグインです。開発元のサイトはすでに閉鎖されていて、作者さんに確認を取ることもできません。
つまり「このコードはどのライセンスで公開されていたのか」「改変して再配布してよいことを、現在の資料からきちんと確認できるのか」と聞かれると、そこを証明できるものが手元にありませんでした。
「昔あったプラグインを現代のWordPressで動くように直しました」と個人サイトで配布するのと、WordPress公式ディレクトリに作者として申請するのとでは、話が違います。
さて、困りました。
せっかく3.0.0まで作ったのに、やっぱり野良プラグインで終了か?
……となりそうですよね?
でも、そこは切り替えの早い私です😂
速攻で「だったら、まろやかWEB拍手のコードを使わずに、欲しい機能を最初から新しく作ればいいんじゃない?」という話になりました。
拍手ボタンがあって、押した回数を記録できて、ひとことメッセージを送れて、管理画面で拍手の履歴を確認できる。
私が欲しいのは「まろやかWEB拍手のソースコード」そのものではなく、そういう仕組みです。それなら、古いコードを引き継ぐ必要はありません。
ここで私は、まったく新しいプラグインとしてゼロから作り直すことにしました。
最初につけた名前は、
Friendly Clap Button
「WEB拍手」ではなく「Clap Button」。
昔のプラグインを令和仕様に改修する作業から、とうとう新しいWordPressプラグインを自分で作る話になってしまいました。
8月半ばに「懐かしいプラグインを復活させよう」と始めただけなのに。
なんでこうなった?😂
でも、ここからが本当の開発の始まりでした。
β版地獄に突入
せっかく新しく作るなら、日本語サイトだけで使うプラグインではなく、英語環境でもそのまま使えるようにしたい。
そうやって必要な機能を付け加えていくと、「拍手ボタンひとつ作るだけ」のつもりが、あっという間に立派なプラグイン開発になっていきました。
しかも、作って終わりではありません。
WordPressの公式プラグインとして公開するなら、見た目が動けばOKというわけではなく、セキュリティ、データベース処理、入力値のチェック、翻訳対応、アンインストール時の後始末など、細かいところまでWordPressの作法に合わせていく必要があります。
動かなければ直す。
動いても、使いにくければ直す。
見た目が気に入らなければ、また直す。
β版を日本語環境と英語環境の両方のWordPressにインストールして、実際に動かして、不具合や気になるところを見つけたら修正。
ボタンサイズ、メッセージポップアップ、チェックアイコン、スマホでの見切れ、ショートコードの余白、カスタム投稿で消える問題、複数ボタンの同期、統計画面、タイムゾーン、ツールチップ……。
ひとつ直したら、また別のところが気になる。
直して、入れて、試して、また直す。
それを何十回も繰り返しました。
古いβ版はその都度削除していたので、途中から自分でも何回目なのか分からなくなっていましたが、最終的にはβ56回まで到達。
56回。
我ながら、音を上げずに最後までよくやったと思います(笑)
Plugin Checkとの戦い
そして、ひと通り機能がそろったところで、いよいよWordPress公式プラグインを目指すなら避けて通れないチェックに挑戦することになりました。
Plugin Checkです。
最初、この3項目のチェックをしただけで、2件のエラーと90件の警告があると言われました。
そんなところからスタートしましたが、公式申請前にはエラーも警告もゼロにまでこぎつけました。
ついにWordPress公式ディレクトリへ申請
そして2026年8月31日、Friendly Clap Button 1.0.0をWordPress.org公式プラグインディレクトリへ申請しました。
申請時には197件の行列だったのに、一向に前に進むことなく、待っている件数だけが300件、400件と増えていきます💦
「いったいいつ順番が来るんだろう」と思っていたところ、9月3日、ついに審査開始のメールが届きました。
……が、ここで終わりではありませんでした。
審査では、「Friendly Clap Button」という名前は機能をそのまま表した一般的な名称で、公式ディレクトリのプラグイン名としては識別性が弱いという指摘を受けました。
さらに、プラグイン内で使用していた接頭辞の見直し、WordPress.orgアカウントと開発元ドメインの所有関係の確認、翻訳ファイルの扱いなど、いくつかの修正も必要になりました。
そこで、プラグイン名を改めて考え直すことにしました。
新しい名前は、
Martto Friendly Reactions
です。
これまで使ってきた「Friendly」という言葉は残しながら、開発元であるMarttoの名前を先頭につけ、拍手だけでなくハートや「いいね」も含めたリアクション機能を表す名前にしました。
slugも、
martto-friendly-reactions
に変更しました。
プラグイン内部の名称や接頭辞も全面的に修正し、Plugin Checkをもう一度実行。
今度はエラーも警告もゼロ。
修正版を再提出し、新しいプラグイン名とslugを審査チームへ連絡しました。
Martto Friendly Reactions、公式承認
そして2026年9月4日。
WordPress.orgから届いたメールには、
Congratulations!
の文字がありました。
Martto Friendly Reactions の公式プラグインディレクトリへの登録が承認されたのです。
まろやかWEB拍手を「もう一度使いたい」と思ったところから始まり、まさか自分がWordPress.org公式プラグインの作者になるとは思ってもいませんでした。
でも、承認されたら自動的に全部公開されるわけではありません。
そこからさらに、WordPress.orgが用意したSVNリポジトリへプラグイン本体を登録する作業が待っていました。
TortoiseSVNをWindowsにインストールし、リポジトリをCheckout。
trunkへプラグイン本体を入れ、assetsへアイコンとバナーを登録し、Commit。
さらに正式版としてtags/1.0.0を作成しました。
ここまで来ると、もはや「拍手ボタンを作っている」というより、完全にプラグイン開発者の作業です😂
そして2026年9月6日。
Martto Friendly Reactions 1.0.0 がWordPress.org公式プラグインディレクトリで正式公開されました。

現在、当サイトでも Martto Friendly Reactions 1.0.0 を実際に使用しています。

なお、日本語翻訳については翻訳データそのものは完成しており、現在WordPress.orgの日本語翻訳チームによる承認待ちです。
承認されると、日本語言語パックとしてWordPress.orgから配布される予定です。
古い「まろやかWEB拍手」を直して使いたかっただけなのに。
気がつけば、名前もコードもまったく新しい公式WordPressプラグインを公開していました。
ほんまに、なんでこうなった?😂




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